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■「クローズド・クエスチョン(Closed Question)」と
「オープン・クエスチョン(Open Question)」

●What:オープンな質問に使います。
 答えを導き出し、気付きを与えます。答えるほうは頭を使います。
「どんなふうにやれば上手くいくかなー?」
「何が障害になっているのかな?」

●WhyとHhow:オープンな質問ですが日本語では詰問に聞こえ、コミュニケーションのドアを閉めてしまいます。
 Whyは、「何故できないの?」「何故、休んだの?」「どうしてやってないんだ」と、形は質問ですが、詰問調にとられることがあります。 

●Howは「この問題について、あなたはどの様に考えますか?」だと質問ですが、「どうなってるの!」だと詰問です。
 語調でも表現は変わります。「どうしたらできるのかなー?」と「どうしたらできんのかなー!」ではちがいます。
 やさしい言葉を付け加え、「どうして休んだの? 具合でも悪かった?」であれば、質問になります。
「なぜ」はなるべく「なに」に変えます。
 Whatに置き換えるほうが誤解がありません。同じ質問でも、Whatなら、「何故できないの?」が「なにをすれば上手くいくかなー?」になります。


●Which:クローズドです。

●When、where、Whoは、オープンとクローズド両方に使われます。
「どこに行きたい」=> オープンです。
「どこから来たの」=>クローズドです。

●YesかNoを求める質問は、究極のクローズドな質問です。
決断を促すには効果的です。「この方法で行くの?」などで。

尋ねなくても、すでに決まりきっていることでも、クローズドな質問で「はい、やります」という確認の言葉をもらっていくことで、ロッククライミングの命綱のわっか(リング)をうちこむような効果をもたらします。

▼クローズド・クエスチョンによる心理操作という方法もあります。
 形だけがクエスチョンの一応のやさしい言葉です。帰り際に、残業している部下に、「なにか手伝うことない?」とは聞かないで、「ひとりで大丈夫?」と聞くのです。疑問形になってはいるものの、話しの流れで強制的に「はい(大丈夫です)」しかないのです。
 面接で、こういう質問をする面接官がいます。「きみは、残業とかは大丈夫ですか?」。クローズド・クエスチョンですが、答えは、面接の場では「はい」しかありません。その「はい」を逆手に使うという手もないわけではありません「そうですか、残業は大丈夫ということであれば、いいですねぇ」と念押しして、そのときの言葉を就職後ずっと「しばり」にするのです。
 クローズド・クエスチョンで「はい」だけ言わせるようにしておいて、今さら「いいえ」と言いづらい環境をつくっておいて、最後に本来なら「いいえ」の要求をぶつけるというやりかたもあります。「そっれは、だめーーっ」と明るく言える相手には通用しませんが。

▼オープン・クエスチョンによる心理操作という方法もあります。
 やくざは、相手を追い込むときには「はい」とだけ言えばいいような質問を使いません。
「わいのベンツがあんさんのシビックの前に飛び出してきたんやな」なんて、いたれりつくせりで相手の立場にたって相手が「はい」とだけ言えばいいような質問はしません。すごんだ状態で「なんで、わいのベンツにぶつかったってきたんや」のオープン・クエスチョンでの質問です。言いにくさと足のがくがくを押さえながら「なんで」の事情を説明しなければいけません。そして説明をはじめれば、途中で「なに、わけわからんことぬかしとるんねん!」とさえぎられるのです。
「はい」が言えるのは、こちらには不利な質問のときだけです。「あんさんも、ちょっと前方不注意だったってことやな?」と。

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